魚突き。違法?合法?漁業調整規則と漁師との関係。
具体的には、漁業調整規則でやすが禁止されてない県、もちろん禁漁区ではない場所で、どう魚突きすればいいかという記事
あくまで私は、禁止されてないから堂々とやる!ってタイプかというと、極力人目につかないようにやります。車内で着替える場合は、道路に面してない人通りが少ない場所。
駐車する向きは、なるべく車内が見えないように。
なるべく道具は見えないように。脱いだ服は見えないように。
ウェット着てるやつがあんまりコソコソしてるのも怪しいですけどね。
もちろん一番ベストなのは誰にも見えないように磯で着替えてエントリーする事。
できる時はそうしてます。
何で違法でもないのに気を遣うのかというと、地域の人にダメだと言われるとダメなもんはダメだからです。
合法だとしても漁師さん達はそんなの関係ありません。笑
こちらに対して牽制してきたり今すぐ上がるように促してきたりしますし、通報されることもあります。
通報なんてされたら違法じゃなくても取り調べを受けて、密漁じゃないにしてもとりあえず今日は海入らず帰ってくださいねと言われてしまいます。
また、警察も漁業調整規則などにはあまり詳しくありませんので、本部への確認作業などでかなりの時間が取られますし、とりあえず根掘り葉掘り質問されます。
もしエントリーした後に通報があったりすると、警察も通報者もずーっとこちらがあがるまで待ってないといけない。
自分の趣味のために迷惑をかけてなんだか申し訳ない気持ちになります。
とりあえず、誤解されやすい趣味なのでトラブルは極力避ける、抵抗しない。
これが原則です。
あと、漁師さんは基本的に突師を嫌がります。
というのもその船がいる一帯は漁師の漁場であり職場なんですよね。
漁船と遭遇したら、とりあえず話しかけられる確率70%、話しかけられたら更にあがれと言われる確率90%くらいです。
なのでエントリーする前に小さい船を見かけたら、入らない方がいいです。
「話せば分かってもらえる!」「仲良くなって許可をもらう」という意見もありますが、それはもう少し踏み込んだ話。
とりあえず、触らぬ神に祟りなしです。
私も一度漁師さんから話しかけられたのですが、その時のやりとりは
漁師「ここは銛突き禁止だぞ」
私「県の方に確認したら、銛突きOKと回答もらいました」
漁師「うっ……、そっ、そんなの関係あるかー!ここは俺らの海だーっ!」
とまぁ、この会話が全てを物語っていると思います。
話の内容として、漁師さんから良く言われる事。
「ここは銛禁止」 →県のルールは漁業調整規則通りなので大体が適当に言ってるだけ。
もしかしたら本当に遊漁のローカルルール(海面利用協議会)があるのかもしれませんが要確認。
「銛が長すぎる」 →イチャモンです
「ここはウェットスーツ禁止」 →それは漁師さんのルールです。
こちらは遊漁なので関係ない
「今の時期は入ったらダメ。まだ解禁日じゃない」 →それは漁師さんのルール
とまぁ反論したいことは色々ありますが、グッとこらえます。
いくらこちらが合法性を訴えたところで、漁師には伝家の宝刀、漁業権があります。
そして漁業権の中には、「妨害予防請求権」というものがあり、仕事の邪魔をする「可能性」のある奴ら(夏でもないのに海に入る私たちみたいなやつ)を追い出す権利があります。
出ていけと言われれば出ていくしかないという理由にはコレもあります。
これらを踏まえ、エントリー後、トラブルにならない応酬話法↓
船がこちらに向かってきたら、もしあがれるなら場所なら岩場に上がってマスク外して待機
突師「こんにちは!(笑顔)」
漁師「なにしてんだー!」
突師「魚とってます!」「貝とかは捕らないので!」 (短く水面から出して見せる。銃じゃなく銛だと分かるよう、でも全長は見せないように)
漁師「魚もダメだよ!(俺ルール)」 (漁師さんがフロート見たいなら見せる。貝じゃないと分かれば大体ちょっと優しくなる)
突師 「貝は捕らないんですけど魚だけでもダメなんですか?」
漁師「ダメだよ!(俺ルール)海保呼ばれるよ!」
突師「知らなかったです!すぐあがります!ありがとうございます!」 (以下、教えてもらった事で無知な自分が救われた事(と仮定)への感謝の気持ちを繰り返し伝える。) 撤収
もうこのポイントへは行かない
突師は日本中の広い海からポイントを選べるけど、沿岸漁師さんは自分の漁協の範囲内の狭い狭い海で仕事してます。
なので自分が移動すれば済む話なのでここは引きます。
自分は貝は獲らないからやらせろ!と主張しても、一方では銛持って貝を獲るやつもいるし、ガチモンの密漁グループがダミーで竹ヤス持ってたりもする。
あと自分が潜っているのを貝獲り密漁者が見かけて、密漁に来てしまうかもしれない。
色々な可能性を考えると、漁師さんから見て突師が邪魔なのも分かります。
あと溺れたら捜索に漁師さんは駆り出されます。
海はみんなのものですが、突師だけのものでもないです。
様々な事情を考えた上で、じゃあ自分はどうするのか?
それでも毅然として魚突きの合法性を主張するのか? 対話できる方法を模索するのか? なんとなくうまくやってくのか? など考える必要がありますね。
ちなみに漁業権を取得するのはかなりハードルが高いそうなのですが、これから調べて記事にしようと思います。